ダンタリアンの書架六.七話

 警官に呼び止められる2人。2人の名前は、ハルとフランである。フランは、拘束着のような服装をしており、街の者が2人を不審に思い、警察に通報したようだ。
 2人に職務質問をした警官の名は、メイベル。彼女は、2人を自宅に泊めることにする。メイベルは、ヴォランティアで家のドアを直したりして、街の人気者のようだ。
 街に娼婦が多いことに疑問をもつハル。そして、この街には、戦後80人もの人間が消息不明になっているという噂が流れていた。しかし、その噂の事を、そのような情報ならば、真実か嘘かは別として入ってくるはずのメイベルは知らなかった。そして、行方不明となっているのは、旅行者や行きずりの人間だった。
 夜、一人で、周囲の散策に出かけるハル。その際に、ハルは、火災で焼けた廃墟を見つける。そこで、ハルは、娼婦の格好をした、人と見分けのつかない人形に襲われる。
 ハルとフランは、戦時中に、爆弾などを作っていた工場を訪れる。そこで2人が目にした光景は、人形が人形を作るという、異様な光景だった。そして、人形を作るのは、街の人を人形に置き換えるためだった。置き換えられた人間は、以前と同じように生活するために、生きている人は気付かない。
 メイベルは、はじめは戦争で亡くなった人の代わりを人形で作っていた。街の人は喜んでくれていたらしい。しかし、所詮は、人形。命じられたことしかすることができない。予想外の出来事が生じたとき、人形は、それを排除しようとする。それが、失踪の原因だった。
 メイベルは、そのことに気付いていなかった。そんなメイベルに対しハルは、「お前が守ってきたのは街ではない。守っていたのは、過去の幻影、お前自身の弱さだ」という。
 人は、出会いや別れを繰り返しながら生活していく。悲しいけれど、別れなければならないときもあり、誰かを失ってしまうときもある。それでも、人は、前に進まなければならない。それを放棄してしまったとき、その人の時間は、そこで止まってしまうのかもしれない。

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