ダンタリアンの書架五話

 ヒューイの元に、ヒューイの元部下である、アルマンという男がやってくる。その男がやってきた理由は、ヒューイに原書を譲ってもらうためだった。そして、アルマンの前にも、何人かの男たちが、同じ理由でヒューイの元を訪れていた。
 男たちがこのような行動をとる理由は、一人の女性が原因だった。ダリアンは、求婚した男性に無理難題を命じる竹取物語のように、求婚した男性に原書をもってくるように命じる、ヴィオラという娼婦に興味をもつ。そこで、ダリアンとヒューイ、アルマンは、ヴィオラの生活する屋敷へ向かう。
 ヴィオラは、とても博識な女性だった。しかし、3年前以前の記憶が無かった。
 屋敷で、ヴィオラと話していると、怪物に襲撃を受ける。その怪物は言う。「もうすぐだ。お前を連れ戻すために伯爵が戻ってくる。」と。まるで、時期が来たために、月へ連れ戻されるかぐや姫のように。
 ヴィオラは、伯爵から連れ戻されることを拒むためには、原書が必要だということだけは知っていたらしく、求婚者に求めたらしい。
 伯爵が、ヴィオラを連れ戻すと言っていた満月の日。ヴィオラの元に伯爵が現れる。伯爵は、原書ではなく自己の力として、人以上の力をもつ魔術師だった。そして、ヴィオラは、伯爵によって作り出された、水銀細工だったのだ。
 伯爵の強力な力に苦戦するも、求婚者のヴィオラへの愛と原書の力によって伯爵に勝利する。
 人の体をもたず、死ぬこともないものが、本当の愛というものを得ることができていたというのだろうか。

このページの先頭へ